[優秀賞]
山内藍|capture
宮城県出身
渡邉吉太ゼミ
どんな木も全く同じ形はなく、自然物には個性が宿っています。しかし材料として利用される際には規格化され、全て同じ形状に変わります。私は3Dスキャナーで自然物をキャプチャーし、形状自体を材料として扱い、特徴を誇張や簡略化して再構築しました。今回は再構築した形に機能を持たせてみています。あなたはこの再構築された自然物をどのように使うでしょうか。
渡邉吉太 教授 評
アントニ?ガウディの建築物に代表されるように、自然物の造形を抽出し、ものの姿に展開する手法は過去にも多くあります。しかし、デジタル技術を使って収集した、誰も見向きもしないであろう自然の造形を愛でるかのような表現は「用の美」の外側に位置する、新しいものの見方や価値観を提起する作品になりました。
他の学生を牽引し、会場までも作り上げる傍らで、これだけの密度の制作をどうやって進めたのか。自分のことを差し置いて、全体のために献身することは、誰にでもできることではありません。藍の持つ、妥協しない強い気持ちと、ひたむきにやり込む力があればこそ「自然をキャプチャーする」という、この難解なテーマを具現化し得たのだろうと思います。
一年かけて生み出した、いびつで愛らしく、美しい造形群を誇ってください。
君の費やした時間に呼応するように、凛として佇む生命のキャプチャーを。
優秀賞、おめでとう。