橘希美|2人暮らしによる快適な家の部分断熱改修
宮城県出身
三浦秀一ゼミ
現在、2人暮らしをしている世帯は全体の約3割である。割合でみても2番目に多い世帯である(図1)。また、2人暮らしにはどのような形があるのかを調査した。最も多い形は夫婦で暮らしている世帯であった。他にも老夫婦の世帯や孫と祖母と暮らしている世帯など、2人暮らしの種類は様々である。一方で空き家の問題も昨今話題になっている。今でこそ中古住宅を扱う企業が増加してきたが、やはり少子高齢化によって住む人がいなくなり空き家となってしまったり、実家とは遠い場所に住んでおり住もうにも住めなくて結局家を解体したり売却してしまうといった出来事が起きる。また、企業による2人暮らしの断熱改修プランは数多く存在するが、ほとんどが全体改修かワンルーム改修であり生活に必要な空間を断熱改修するという方法がない。空き家などの古い家を解体するのではなく、2人暮らしに必要な空間を断熱改修して古い家でも快適に過ごせるようにすることが環境にも経済にも良い効果をもたらすようにするということが本研究の目的である。空き家の図面を収集し分析をしていき、2人暮らしのための部分断熱改修プランをつくった(図2)。廊下や玄関などの寒くなる場所をなくし、2人暮らしに必要な空間(2LDKBT)を暖房ゾーン兼断熱境界として改修することで、温かい場所から寒い場所を行き来することで発生するヒートショックを防止すると同時に、1日中快適に過ごせるということが判明した。また、それぞれの部位に断熱材を入れたとき、どれほど熱損失量が抑えられるか断熱改修計算を行った(図3)。断熱効果を最大限に発揮するためには、外壁と床に断熱材を入れるだけでなく間仕切り壁と1階の天井にも断熱材を入れ、断熱材自体も厚くすることで、大幅に熱損失を抑えることができた。以上のことから、2人暮らしのために必要な空間を部分断熱改修する方法は将来性があると考えられる。
1. (図1)2人暮らしの世帯の割合
2. (図2)2人暮らしのための部分断熱改修プラン
3. (図3)部位別の熱損失量の比較